どのような場合ですか?
法律上は、原則として、夫や妻は、配偶者の借金を支払う義務はありません。
ただし、次のような場合は例外として、配偶者が支払い義務を負うことになります。
■借金をした配偶者が死亡した場合
⇒ この場合、他方の配偶者は相続人になりますので、相続放棄や限定承認の手続きを取らない場合に限ります。
⇒ マイナスの遺産である借金もすべて返済する義務を負ってしまいます。
■日常家事に関する場合
⇒ 借りたお金の使いみちが、生活費など、いわゆる「日常家事」に関する場合です。
⇒ この場合には、配偶者は互いに連帯して支払い義務を負うことになります。
⇒ 日常家事に該当するかどうかの判断は微妙ですので、よく事実を確認する必要があります。
民法上の日常家事債務
民法760条では、夫婦は、その資産や収入に応じて、結婚生活にかかる諸費用を分担することになっています。
また、民法761条では、夫婦の一方が日常の家事に関して第三者と法律行為をしたときは、他の一方は、これにより生じた債務について連帯してその責任を負うと規定しています。 |