相殺というのは、借主が借金をしていると同時に、貸主に対して貸金があるような場合に、お互いの貸金と貸金を対等額で消滅させることをいいます。

例えば、ＡとＢが取引関係にあるときに、ＡはＢに商品を納入したのにまだ代金100万円を受け取っていない、また、これに対してＢは以前にＡにお金を80万円貸して、まだ返済してもらっていないというケースを考えてみます。

この場合には、お互いの借金を支払い合うよりも、ＡＢお互いが対等額である80万円について相殺して消滅させ、Ｂが残りの20万円をＡに支払うことにすれば簡単に処理できます。

つまり、相殺というのは、このような決済方法のことをいいます。

貸主と借主が継続的な取引関係にある場合には、借金の契約をする際に相殺予約をすることによって、間単に決済することができます。

つまり、貸主に対して、取引により将来売掛金や立替金などが発生したら、そのときに相殺すると約束しておけばよいのです。