利息先取方式とは?
利息先取方式(天引き)というのは、一回目の支払利息をあらかじめ差し引いて貸付金を渡す方式のことをいいます。
違法金利で貸付けをする業者では、よくある方式です。
しかしながら、天引きの場合の借金の元本は、現実に受け取った受取額※ですから、その利率は契約上の借金額ではなく、実際に受け取った金額を分母として計算する必要があります。
※利息制限法には、利息を天引きした場合には、天引き後の受領額を元本として計算し、上限利息を超過して支払われた部分は元本の返済にあてたものとみなすと規定しており、出資法にも同様の主旨の規定が盛り込まれています。
具体的には?
100万円を年利24%で借り半年後に返済する契約で、利息とは別に手数料として20万円を天引きされたケースを考えてみます。
この事例の場合ですと、年利24%ですから、半年間では表向きは12万円となります。
しかしながら、手数料は利息とみなされますので、実際に借りたのは80万円(100万円−20万円)にすぎません。
となりますと、実際の年利は、30%(12万円×2÷80万円)となり、出資法の上限を超えていることになり違法となります。 |